クレカ禁止、広告禁止。世界で広がる仮想通貨包囲網

広告禁止はともかく、クレジットカードの利用に関しては、暗号通貨だけ規制する意味が分かりません。ユーザー責任でしょう。

損失リスクを回避する、という名目なら、海外のブックメーカーへの入金や、FXバイナリーオプションへの入金まで規制する必要あるんじゃないでしょうか?

こじつけにしか見えません。

出典:トウシル / 2018年4月10日

クレジットカード各社が仮想通貨購入での利用を禁止
3月下旬、日本のクレジットカード5社(JCBカード、三井住友カード、三菱UFJニコスカード、クレディセゾンカード、イオンフィナンシャルサービス)が、カードを利用した仮想通貨購入を禁止、停止すると発表しました。

仮想通貨は価格変動が大きく、決済時の企業、利用者ともに被る可能性のある損失リスクを回避するための措置と見られています

国内最大手仮想通貨取引所のbitFlyer(ビットフライヤー)は、各社の動向に合わせる形で、クレジットカードでの仮想通貨購入を停止すると発表しています。こうした動きは海外で先行していたクレジットカード各社の対応に準じるものです。

海外で先行。クレジットカードによる仮想通貨購入禁止の動き
イギリス、カナダのクレジットカード会社は日本の対応に先んじて同様の対応を進めていました。アメリカではJPモルガン・チェースが信用リスクの回避措置として自行のクレジットカードによる仮想通貨購入を停止し、バンク・オブ・アメリカも法人・個人両方のカードに対し仮想通貨購入を禁止とし、シティグループでも同様の措置を取ることが発表されています。

クレジットカードの持つ性質上、日々乱高下する仮想通貨の価格は利用者への影響が大きすぎるとの判断によるものと思われます。ただし、各企業とも、今後仮想通貨の価格変動が安定へと向かえば再検討の余地もあるとしています。

Facebookから始まったSNSでの仮想通貨広告の禁止
規制の動きは広告面でも広がっています。今年の1月末、アメリカのSNS大手企業Facebookが、ギャンブル性や詐欺的側面が大きいとして、ICO、仮想通貨、バイナリーオプションの広告を禁止しました。系列のInstagramやAudience Networkも同様の措置を取っています。

これに追随するように、SnapchatがICOの広告を禁止、Googleは今年の6月よりYoutubeなど同社運営のウェブサイトでの仮想通貨の広告を禁止すると発表しました。Twitterも、今後段階的にICOやトークン販売の広告を禁止にしていくとの方針を明らかにしています。

広告の合法性(たとえば公的機関の登録業者等)の証明があるもの、危険性がないと検証されたものについては引き続き掲載可としています。

クレジットカード利用規制、広告規制には歓迎の声も
仮想通貨業界からは、ビジネスのマーケットが狭まると危惧する声もある一方、規制を歓迎する声も聞かれます。

仮想通貨関連の広告では、消費者保護の観点から問題の見受けられるような広告が多く存在してきたことは事実であり、それを見過ごすことは市場とっても良いことではありません。また、規制により詐欺的案件が淘汰されていくことは、魅力があり期待もできるプロジェクトがきちんとマーケティングできる環境が整うことでもあります。

仮想通貨業界に再編の動き
市場規模と認知度の拡大とともに噴出してきた仮想通貨利用の問題点は、各国の規制に加え、企業自らが自身及び利用者のリスク回避のための自主規制での解決が試みられています。仮想通貨市場では、今後もこうした自浄作用とも呼べるような信用回復と健全な市場整備へ向けた取り組みが続いていくことが予想されます。

 

仮想通貨元年と言われた2017年を経て、金融業界でもすでに無視できないほどの成長を見せてきた仮想通貨ですが、国内ではヤフーやLINEが仮想通貨交換業に参入を計画しているとの報道もあります。これらが実現すれば、業界再編の動きが加速し、今後さらなる飛躍へとつながっていくかもしれません。